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証券会社エリートがM&Aアドバイザーへ「正義」と「思考」で貫く誠実な営業論

証券会社エリートがM&Aアドバイザーへ
「正義」と「思考」で貫く誠実な営業論

野村證券でマネジメントや海外修練制度を経験したのち、M&A業界へ挑戦した佐藤さん。彼が成果を出し続ける源泉は、並大抵ではない覚悟にあります。「正義の営業」を貫き、どんな局面でも「考えることをサボらない」。将来の経営者を目指し、日々の業務すべてを「修行」と言い切る、その妥協なきプロフェッショナルのマインドセットに迫ります。

顧客への想いと「一気通貫」への渇望

ーM&A総合研究所に入社するまでの経歴と、当時のご活躍について教えてください。

新卒で野村證券に入社後、個人・法人向けのリテール営業に携わりました。最初の配属先である奈良支店では、顧客ゼロの状態からの飛び込み営業という泥臭い環境で基礎を叩き込まれました。その後、高崎支店へ異動し、大口顧客の担当や部下のマネジメントを経験させていただきました。


その後は社内の「海外修練制度」のメンバーに選抜され、マレーシアへ赴任して新規ビジネスの開発に従事しました。帰国後は本社の営業企画部にて、証券会社としての新たな事業開発を担うなど、有難い経験を沢山させていただいていたと思います。

ー順風満帆なキャリアの中、M&Aアドバイザーを目指した理由はどのようなものだったのでしょうか。

リテール営業時代、経営者の方々とは家族ぐるみのお付き合いをさせていただくことも多くありました。信頼関係を築き、深い相談を受けると、必然的に「事業承継」の話が出てきます。「佐藤君が言うなら頼むよ」と言っていただけることは営業冥利に尽きるのですが、証券会社のビジネスモデル上、M&Aの実務は専門部署や提携先の仲介会社へトスアップせざるを得ません。


トスアップ後は「インサイダー情報も含む」という理由で担当から外れ、別の担当者が現れる。お客様からすれば「えっ、佐藤君はやってくれないの?」という戸惑いがあります。成約に至ればまだ良いのですが、時にはマッチング後に相性が合わずブレイク(破談)してしまうケースもありました。「自分が最後まで伴走できていれば、違う結果になったかもしれない」。そんな悔しさと無力感に苛まれました。

そのような中で、最初から最後まで一気通貫でお客様の人生の決断を支援したい。その想いが強くなり、安定した地位を捨ててでもM&A業界へ飛び込む決意をしました。

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ー数あるM&A仲介会社の中で、なぜM&A総合研究所を選ばれたのですか。

きっかけは、代表の佐上の著書を読んだことでした。

もともと私は、譲渡・譲受双方の想いを直接繋ぐ「両手取引」こそが、M&Aのあるべき姿だと考えていました。しかし、一人の担当者がすべてを抱え込むと、どうしても業務量に限界が来てしまいます。


その課題を解決していたのが、当社の「分業体制」でした。 アドバイザーが交渉に集中し、マッチング専門部隊がデータとテクノロジーで候補先選定を支える。この「質の高さと効率の共存」を知ったとき、「ここならお客様に最高の価値が提供できる」と確信しました。


また、弊社は完全成功報酬制でお客様から着手金や中間金をいただかないことで、バイアスをかけない仕組みが顧客本位だと感じた点も強いですね。

成果を出し続けるための「2つの指針」

ー長期にわたるディールの中で、常に高いパフォーマンスを維持するための指針はありますか。

私が営業として、そして一人の人間として大切にしている指針が2つあります。それは「正義の営業」と「考えることをサボらない」ことです。これは前職の支店長からいただいた言葉で、私の血肉になっています。


まず「正義の営業」とは、自分の提案や行動を、家族や子供に胸を張って話せるかという倫理観のフィルターです。M&Aは大きな金額が動く取引ですが、手数料のために無理な提案をしていないか、本当にお客様のためになっているか。常に自分を律し、正しいことを貫く姿勢が信頼を生むと信じています。


そして「考えることをサボらない」。M&Aは成約までの道のりが長く、半年、1年とかかることも珍しくありません。長い期間の中で疲弊してくると、人間はどうしても「きっと決まるだろう」という願望に逃げたくなります。しかし、それは思考停止です。

「本当にこのスキームで良いのか」「この条件で先方は納得するか」。願望ではなく論理で、そのフェーズごとの論点を徹底的に潰し続ける。思考を止めた瞬間に成約まで辿り着けなくなる。それくらいの緊張感を持ってお客様と向き合っています。

ー案件が長期化・複数化する中で、タスク管理やメンタル維持のルーティンはありますか。

タスク管理に関しては、「即レス」と「自分がボールを持ったまま寝ない」ことを徹底しています。お客様からの連絡に対し、返信を遅らせることに何のメリットもありません。相手を待たせないことは信頼構築の基本ですし、何より私自身が「未完了のタスク」を抱えたまま夜を過ごすのが、精神衛生上耐えられないんです(笑)。

その日のボールはその日のうちに打ち返すことで、翌朝はまたクリアな状態で「攻め」の仕事に集中できます。


もちろん、体力的にはハードです。しかし、人生は一度きりなので、仕事に全力を注ぎたい。家族との夕食の時間はいったん仕事を切り上げてリフレッシュし、家族が休んだ後にまた集中して仕事に向かう。オンとオフを切り替えるのではなく、生活の中にプロとしての規律を組み込むことで、高い出力を維持しています。

合理的な組織だからこそ生まれる「チームワーク」

ー入社前に抱いていたイメージと、実際の組織風土にギャップはありましたか。

正直に言えば、入社前はもっと殺伐とした組織だと思っていました(笑)。完全実力主義で、一匹狼たちが個人の数字だけを追っているようなイメージです。しかし、実際は全く逆で、困っている人がいれば自然と誰かが手を差し伸べるし、ナレッジの共有も活発に行われています。まるで「文化祭前夜」のような、全員で一つの目標に向かって走る熱気と一体感があります。これは非常に良い意味でのギャップでしたね。


当社の給与体系は、個人の成約実績がインセンティブに直結する仕組みです。構造上は、他人のサポートをするより自分の案件に時間を使った方が得なはずです。それでも、チームメンバーが成約すれば自分のことのように喜び、夜遅くまで相談に乗る。それは私たちが「苦楽を共にする仲間」だからです。合理的なビジネスモデルの上で、人間的な温かさが共存しているのが、この会社の最大の強みだと感じています。

ー社内の方々への対応が丁寧だと評判ですね。

特別なことをしている意識はなく、「自分がされて嫌なことはしない、嬉しいことをする」というシンプルな行動原理に基づいています。営業がフロントで輝けるのは、契約書を作成してくれる法務や、システムを整備してくれるエンジニア、さまざまな手続きを支えてくれるバックオフィスの皆さんがいるからです。常に一定の敬意と感謝を持って接するのは当たり前のことだと考えています。 

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ーメンバーに対しても、気にかけていることはありますか?

年次や年齢に関わらず、意識的に「敬語」を使っています。当社は年齢もバックグラウンドも多様な人材が集まっています。年下の上司もいれば、年上の部下もいる。その中で、感情や相手との親密度によって言葉遣いを変えてしまうと、伝わり方が変わってしまい公平性が保てません。


同じミッションに向かう「同志」だからこそ、適切な距離感を保ちたい。私が誰に対しても敬語で接することで、将来どんな方が入ってきても、同じトーンで指導やアドバイスができます。「チームとしてお客様への提供価値を最大化すること」を優先した結果、このスタイルに辿り着きました。

退路を断った人間だけが辿り着ける境地

ーM&Aという厳しい業界で、挫折を感じたことはありますか。

「挫折」という言葉を使う選択肢すら持っていない、というのが正直な感覚です。私が入社した時期としては珍しく30代での入社で、家族もいる中で、前職の待遇を捨ててこの業界に飛び込みました。「成果を出せなければ生活レベルが維持できない」という状況です。成約できず落ち込むこともありますが、「挫折した」と立ち止まっている暇があれば、次の行動を起こすしかない。この強烈な危機感こそが、今の私のパフォーマンスを支えている源泉です。 

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ー将来のビジョンと、求める人物像について教えてください。

将来的には、自分で会社を譲り受け、経営者になりたいと考えています。そのためのステップとして、まずは当社がプリンシパル投資を行うグループ会社の経営を担うなど、経営の実践経験を積んでいきたいです。現在の日々の業務は、すべて将来の経営者になるための「修行」だと捉えています。


これから入社される方にも「覚悟」を求めたいですね。データ活用やDXが進んでおり、非常に効率的に働ける環境が整っていますが、それは「楽をして稼げる」という意味ではありません。整った環境という武器を使いこなし、「自分はお客様にどれだけの価値を提供できるのか」を問い続けられる人にぜひ挑戦いただきたいです。

単なる憧れではなく、成果を出すことに並大抵ではない覚悟を持って挑める方と一緒に、この業界の常識を変えていきたいですね。

インタビュアーより

並大抵ではない覚悟という言葉の裏には、家族への愛と、プロフェッショナルとしての誇りがありました。証券エリートの座に安住せず、自ら退路を断って挑戦し続ける佐藤さん。そのストイックな姿勢と、周囲への深い配慮が共存する姿は、まさにM&A総合研究所が目指す「ハイブリッドな組織文化」を体現しています。経営者を目指し、本気で成長したいと願う方にとって、これ以上ない環境です。