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「かっこいい女性」であり続けるために―女性初の部長を目指すM&Aアドバイザーのキャリア論

「かっこいい女性」であり続けるために
―女性初の部長を目指すM&Aアドバイザーのキャリア論

大手証券会社からM&A業界へ転身した法人本部 マネージャーの小国さん。キャリアの停滞感に疑問を抱き、自らの可能性を試すべくM&Aの世界に飛び込みました。持ち前のコミュニケーション能力と探究心で、数多くの成約を重ねています。子育てと仕事を両立しながら「女性初の部長」を目指す、パワフルな生き方に迫ります。 

M&Aアドバイザーへ転身、私のキャリア選択

―証券会社から転職を決意した背景を教えてください

新卒から8年間務めた証券会社でしたが、産休から復帰した時に、年功序列の壁を強く感じたんです。産休前は特に感じることはなかったのですが、やはり休んでいた期間分を埋めなければ、次の役職には上がれない現実に疑問を感じたことがきっかけです。もっと自分の実力を試せる環境に身を置きたい、という気持ちが大きくなり転職を決意しました。

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―転職活動では、当社に絞って活動されていたとか?

産休からの復帰後にM&A案件に同行したことが、M&A業界を目指したきっかけです。当時はリテール営業を担当しており、専門的な知識を得る機会が少ないと感じていました。より成長したい、より専門性を磨きたい、M&Aのような専門性が求められる現場で働きたいという気持ちから、M&A業界へ挑戦することにしました。転職するにあたっていくつかの企業を調べましたが、代表の佐上の取材記事や社内の効率化・DX化に関する記事を見て「ここしかない」と思って応募しました。

「まずはやってみる」姿勢

―実際にM&A業界に飛び込んでみて前職の経験が活きていると感じることはありますか?M&Aならではの難しさがあれば教えてください。

前職は飛び込み営業が中心だったので、文字通り「力技」でお客様と向き合っていました。お客様との接点を増やし、ニーズをヒアリングして最適な金融商品を提案する。とにかく、量をこなしていた記憶があります。
その経験で培ったコミュニケーション能力はとても活きていると実感しています。法人部は社内でのコミュニケーションがとても重要で、企業情報部・提携部の先にいる譲渡企業のオーナー様がどのような思いでM&Aを検討されているのか、どのようなマッチングを望まれているのか、しっかりとコミュニケーションを取ってマッチングしていくことが大切になります。そういった中で、前職で培ったコミュニケーション能力が活きていると感じています。


M&Aの仕事は、進行を自分の裁量でコントロールできるものではないのが難しいと感じます。また、証券会社での営業と違い、成果がすぐに出ない点も難しいと感じています。そういう時は、面談に同席させてもらったり、案件に深く入り込んで自分からどんどん意見したりと工夫して、今の自分がマッチングのために、延いてはご成約のために何をしなければいけないかクリアにして、仕事の主体性を生み出すことを意識して乗り越えられています。

―現在は海外事業部も兼務されていますよね

国内案件ではあまり触れないような、多くのステークホルダーを巻き込むクロスボーダーM&Aにプロとして携わりたいという思いがあったからです。海外事業部であれば、国内案件では関わることのないような、各国の商習慣を意識した専門性の高いマッチングが求められます。 自分の興味のあることは何でもやってみたいという純粋な好奇心と成長意欲から、手を挙げました。

―本当に行動力があるタイプですね

考え込むより、まずは行動するタイプなんです。いつも「とりあえずやってみる精神」で、どんな話でも「ノー」とは言わず、基本的には「イエス」と言っています(笑)。もちろん難しい依頼だとプレッシャーを感じることもありますが、プラス面を探すように心がけています。「この企業はこうしたら可能性があるかもしれない」とワクワクしながらやるようにしています。


企業情報部・提携部の方が本当に頑張ってくださっているから、 そのために何としてもマッチングを成功させたいという気持ちが強いです。

過去にM&Aの前例がないような業種でも「まずはやってみる」べきだと思っています。以前、アドバイザーからある一次産業の譲渡について相談されました。業界としても、前例があまりなかったこともあり、正直難しいかもしれないと思いましたが、担当の方の熱意に応えたいと思って動いた結果、前に進んでいます。先入観に囚われずに、まずは行動することが大切ですね。当社のビジネスモデルは企業情報部・提携部と法人部の連携がとても重要なので、こういった社内のリレーションシップを大切にしながら、仕事に取り組んでいます。

自分を奮い立たせるモチベーションの源泉

―周りに影響を与えたり、大きな案件を動かしたりすることが好きなのでしょうか。

それ以上に、自分なりに一生懸命やったことが、結局は社会貢献に繋がっていた、というのが一番しっくりくる表現かもしれません。証券会社で2年目の時に何度か社長表彰をいただきましたが、その時の「何かを成し遂げた」時の快感が忘れられなくて。会社や社会に貢献できた喜びよりも、目標を達成した時に得られる「アドレナリン」を求めているのかもしれません(笑)。その「快感」こそが、私にとっての最も強いモチベーションの源泉です。

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―働き方が確立されていますね。目標としている方はいますか?

私はいつも、所属部署の部長など、上の役職の方が数年後の自分の未来の姿だと思って見ているんです。入社当時は「佐上さんの下で働きたい」という思いが強かったですね。特に、タスクが多くあるのにそつなくこなしていらっしゃる方がすごいと思います。前職の上司だった女性からも大きく影響を受けましたね。その方は男性以上にバリバリ働いていて、今でも「あの人だったらどうするかな」と考えます。M&Aは専門性が高いので、常に自ら勉強し、知識をアップデートしていく必要があります。私も今の上司や前職の上司の姿勢に倣い、自己成長への意識を強く持つようにしています。

女性アドバイザーとしての可能性と、キャリアを諦めない姿勢

―「女性ならではの視点」がプラスに働いたエピソードがあれば教えてください。

空間デザイン会社のM&Aに携わった時ですね。譲渡企業様は女性のデザイナーさんが多く所属していて、お相手先に強いこだわりを持たれていました。マッチングさせていただいた譲受企業様がハイブランドの路面店のデザインも手掛けている会社だったので、「女性の憧れの企業の業務を請け負えるのは良いですね」と提案をすることができました。あとは、自分自身が子育てをしているので、保育園であったり、育児領域のマッチングにも自分の経験が活きていると感じる部分があります。

―今後、描いているキャリアを教えてください。

今は女性初の部長職昇格を目指しています。当社は実力で正当に評価してくれるので、男女の差を特に感じることはありません。むしろ、女性だからこそ、キャリアを諦めることなく挑戦できることを証明したいと思っています。女性だからという理由でキャリアを諦めている人も多いと思います。でも、それを言い訳にはしたくなくて。私の姿を見て、「小国が頑張ってるなら私にもできるかも」と思ってもらえたら嬉しいですね。

―最後に、仕事とはどんな存在ですか?

今の私の人生の柱は「仕事」と「子ども」の2つです。子育てをしながらも、ずっと「かっこいい女性」でありたい。私は、子育てをしているだけでは自分を「輝かせる」ことはできないと考えています。自分が輝ける場所は仕事しかないと思っているので、これからも仕事はずっと続けていきたいですね。 

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編集後記

「自分の実力を試したい」という思いから転職を決意し、M&A業界に飛び込んだ小国さん。インタビュー中、終始一貫した前向きな姿勢と、明確なキャリアビジョンが印象的でした。小国さんの人生を支える柱は「仕事」と「子ども」の2つ。年功序列の壁を乗り越えて専門性を突き詰める行動力と、育児とキャリアを両立させながらも「女性初の部長」という高みを目指し続けるその姿勢は、まさに現代を力強く生き抜くプロフェッショナルな女性像を体現しています。実力で正当に評価される環境を最大限に活用し、自らの可能性を広げ続ける姿は、挑戦への意欲を与えてくれると強く感じます。