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原動力は「誰かのために」動く―M&A総合研究所をけん引する河嶋さんの仕事観

原動力は「誰かのために」動く
―M&A総合研究所をけん引する河嶋さんの仕事観

大学卒業後、メガバンクでM&Aに携わり、その後M&A仲介会社を経て、現在はM&A総合研究所で執行役員 会計提携本部の本部長を務める河嶋さん。「自分自身の力で勝負したい」という思いからM&Aアドバイザーの道を選びました。

お客様や紹介者といった「誰かのため」に、常に客観的な視点で最善を追求する姿勢が、多くの人から信頼される理由です。仕事と家庭を両立させながら、業界の未来を見据え、質の高いM&Aを届けることに情熱を注ぐ仕事観に迫ります。

提携部門の立ち上げで掴んだ手応えと、見えた業界の課題

─銀行からM&A業界への転職を決めたきっかけは何ですか?

大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行しました。銀行にてM&A仲介会社との提携窓口を担当していたことが、M&A業界を知るきっかけとなりました。銀行で培った経験を活かしながらも、自分自身の力で勝負したいという思いが強くなり、転職を決意しました。

銀行でのキャリアも素晴らしいものですが、50歳になったときに組織の肩書きに頼るのではなく、自分自身の力で価値を生み出せる人間でありたい。そう考えたときに、より専門性を高められるM&A業界に飛び込みたいと思いました。

─M&A業界での働き方に慣れてきたタイミングでの転職。なぜM&A総合研究所を選んだんですか?

M&A業界に飛び込んでから、私は一気通貫のアドバイザー業務を経験し、その後は提携部門に所属していました。提携部門と言うのは、例えば金融機関であったり、税理士の先生であったりと折衝をし、それぞれの顧客の課題解決のためにM&Aアドバイザーとしてアドバイザリー業務を行います。その中で見えてきた課題がきっかけでした。税理士の先生方からは、着手金や中間金といった料金体系が、我々M&A仲介会社を紹介するにあたってネックになっているという声を多くいただいていて。その点、弊社では完全成功報酬制の料金体系を掲げており、親和性が高く、より多くのM&Aを円滑に進められると感じたことが一番最初のきっかけです。


また、前職では譲渡企業・譲受企業様を一人で担当していたため、どうしても時間的な問題から案件が滞留してしまうことも課題でした。その点、弊社ではマッチングを専門に行う部署である「法人部」があることも、大きな魅力でした。マッチングのフェーズでは法人部が動いてくれることもあり、自分は他案件のソーシングをしたり、ディールの対応をしたりと融通が利き、複数の案件を同時に並行して行うことが出来ることも、とても魅力に感じました。実際に私は入社後すぐに多くのM&Aのご縁をいただきましたので、この点についてはギャップはなかったと思っています。

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紹介者は、紹介される人の映し鏡

─提携部のメリット・デメリットを教えてください。

提携部の最大のメリットは、紹介者である税理士先生との相性が、その先の顧客との関係性にも影響することです。紹介者は、紹介される人の写し鏡だっていう風に私はよく思っています。私自身が先生方とお話ししやすいと感じた場合、その先にいる経営者の方もお話ししやすいことが多いんです。


税理士先生がいらっしゃることで、お客様との関係性を構築しやすく、案件を進めやすいという点があります。また、M&Aのプロセスで課題が生じた際も、我々のような仲介者ではない第三者の立場でサポートしてもらえるため、非常に心強い存在ですね。


一方でデメリットとしては、関与者が増えることで調整が難しくなる点が挙げられます。しかし、これは調整力を磨く良い機会でもありますし、逆にうまく連携すればより円滑に案件を進めることにも繋がると思っています。なので、そこまでデメリットと言う部分はないのではないでしょうか(笑)

─提携部の今後の展開について?

現在、全国には3万社以上の税理士事務所があると言われています。私たちが接点を持てているのはまだごく一部で、提携に至っている事務所はさらに少ないのが現状です。私たちの声が届いていない事務所はまだまだたくさんありますし、ご紹介をきっかけに初めてM&Aという選択肢を知る経営者の方も多くいらっしゃいます。 だからこそ、私たちはこれからも税理士事務所との連携を強化し、M&Aの裾野を広げていきたいと考えています。より多くの経営者にM&Aのメリットを伝え、事業承継の課題を解決していくことが私たちの使命だと思います。


また、業界内でM&Aアドバイザーの人数は二番手まで成長しましたが、これからも地道に、そして戦略的に開拓を進めていくことで、多くの経営者の方々にM&Aの選択肢を届けることができると考えています。「税理士といえばM&A総合研究所」と言われるような存在になることが提携部の目標です。

圧倒的な成果と、背景にある考え方

─驚異的なスピードで成約を重ねることのできた秘訣はなんですか?

ひとえにお客様や、ご紹介いただいた方々に恵まれた結果だと思っています。最近、複数のM&A会社と話をされている方が増えていると感じています。M&Aは形のないものなので、「会社」ではなく「人」に依頼する側面がとても大きいと考えていますし、担当者によって結果は大きく変わります。だからこそ、私が関わるすべての人に「正しい知識、正しいM&A」を届けたいと強く思っています。このモチベーションこそが秘訣でしょうか。その結果、皆様にご縁をいただき2年かからず10件の成約を達成することが出来ました。

─M&Aアドバイザーとして活躍するためのテクニックはありますか?

テクニックと言えるかどうかわかりませんが、M&Aのアドバイザーとして活躍するにはタスク管理が大切だと思っています。

M&Aは成約に至るまで多くのフェーズがあり、営業職の中でも成果が出るまで時間を要す職種だと思っています。日々、自分が成約までどう行動しなければいけないのか、そのためには今なにをするのか、クリアにして仕事に取り組むことが重要だと思っています。

私の場合は、タスクを3つに分類して管理しています。

  1. 1.自分一人で完結できるタスク:手が空いた時間や夜などにまとめて処理します。
  2. 2.相手と自分、両方が関わるタスク:電話や面談など、日中にしかできないものなので、優先度を高く設定して確実に実行します。
  3. 3.相手に判断を任せているタスク:定期的にリマインドする程度に留め、自分の記憶から一時的に消去します。

タスクの性質に応じて優先順位をつけることで、漏れなく効率的に業務を進めることができていると思います。我々は複数のM&Aを同時並行して進行していることが多いので、タスク管理はとても重要だと思っています。

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自分を客観視する思考は、人生の原点

─「質の高いアドバイザー」とは?

「質の高いアドバイザー」は、お客様にとって真のパートナーとなり、伴走できる存在だと考えています。そのためには、自分本位の姿勢を捨てることが何よりも重要です。自分の利益を優先したり、正しい知識や情報を伝えなかったり、嘘をついたりすることは、質の低い行動に直結します。


M&Aという人生の一大イベントに携わる者として、常に客観的な視点を持ち、お客様にとって何が最善かを徹底的に追求する。そうした誠実な姿勢と行動の積み重ねこそが、お客様からの信頼を勝ち取る唯一の方法であり、質の高いアドバイザーとして長く活躍するために必要不可欠な要素だと考えています。

─最後に、M&Aアドバイザーを目指す方へメッセージをお願いします。

M&Aのニーズはまだまだ多く、市場は広がっています。一方で、M&Aが大衆化してきたことで、今後はアドバイザーの質がより一層求められる時代になっているとも感じます。ただ案件をこなすだけでなく、正しい知識と情報に基づき、質の高いM&Aを届けられる覚悟を持った方であれば、この業界で大いに活躍できると思います。お客様に選ばれる立場だという意識を持ち、自分本位ではない、誠実な姿勢で仕事に取り組んでほしいですね。 

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編集後記

「誰かのために」という温かい言葉の裏に、徹底した合理性とプロフェッショナリズムを持つ河嶋さん。前職で立ち上げた提携部門で手応えを掴む一方で、業界の課題に気づき、その解決策をM&A総合研究所に求めたという一連の流れは、M&Aアドバイザーとしてのプライドを感じさせます。

特に、「正しい知識、正しいM&A」を届けたいという熱い思いは、多くのステークホルダーを巻き込むM&Aという仕事において、最も重要な要素の一つでしょう。今回のインタビューで、仕事と家庭を両立し、常に客観的な視点で物事を捉える多角的な思考に触れることができました。